ご連絡有難うございます。 送信頂きました内容はすみやかに精査しコンテンツに反映致します。 引き続きマンガペディアをよろしくお願い致します。. 殺人犯の松沢良子が刑務所で産んだ子供は、殺した男の子供だった。それは、未だ消すことのできない殺した男への恨みをはらす対象を、存在させるための行為だった。良子の心の底を見抜いた刑務所内医の早川は、良子の手の届かないところへ子供を遠ざける。松沢の出所日が間近に迫った日、すでに退官していた早川が松沢に面会に来る。 エピソード「ガラスの靴ははかない」. 海辺の旅館で働く節は、初めて金を貰って客をとった。その男性は、節が愛していた外村という男性で、節が通っていた定時制高校の教師だった。節がこの海辺の町に来て10年間暮らして来たのは、彼を忘れるためだった。外村は旅館に3日間滞在したが、彼女には気づかなかった。節は別れ際、彼との唯一のつながりだったある物を見せるのだった。 エピソード「海の時間」. 女子少年院の教官、 野崎洋平 は、仮出所した菊島あけみからの便りが途絶えた事に、一抹の不安を覚えていた。あけみは、洋平が受け持った院生の中で、最も哀しい人生を送って来た少女だった。ある日、反抗的だったあけみは脱走。その時、体を張って暴力団事務所からあけみを連れ帰った洋平を信じるようになり、あけみは更生したのだ。あけみを探しに川崎を訪れた洋平だが、同姓同名の風俗嬢も、あけみとは別人だった。気落ちした洋平はラーメン屋に入るが、店を切り盛りする若い夫婦の会話を耳にし、思わず息を呑む。 エピソード「教官の雨」. 子沢山の家に生まれた太地は、鬼土焼の創始者である先生に引き取られ、やがてその家の娘、絹江と恋に落ちる。太一は土に対して純粋すぎるが故、先生と衝突するようになるのだが、ほどなく先生は病死する。残された絹江も、土に没頭する太一に寂しさを感じ始め、自分を殺して土にしてくれと懇願する。 エピソード「ひび割れた土」. 赤岸源助は警官を二人殺害した死刑囚だった。拘置所の看守だった 谷口五郎 は、死刑執行直前の源助から、娘のかほるの姿を見て来てほしいと頼まれる。後日、無実の男を処刑したのではないかとの葛藤を抱え、五郎はかほるを引き取った下河地恵介が住む八阪町を訪れる。五郎は事前に、源助逮捕の決め手となる証言をした老人の伊達徳次郎から、下河地を目撃したという供述を得ていたのだった。 エピソード「谷口五郎の退官」. 脱走を繰り返してきた 鈴木平吉 の仮釈放が迫り、彼を担当した刑事は、なぜ彼が他人の罪をかぶり、時効成立まで服役したかを問いに来た。平吉は、刑務所の15年間が自分の人生の中で一番自由だったと、静かに語り始める。平吉は、間違って生まれた郭 くるわ の子で、人間扱いされない日々を過ごして来た。しかし、30歳の時に出会った長沼文子と一瞬でお互いをわかり合う経験をし、3日間夫婦として過ごした。だが、文子は何者かに殺害される。平吉は、文子を殺したのが自分でなければ切なすぎるという思いで、時効までがんばったというのだ。 エピソード「黒の牧歌」. 塩見良夫は、世の中の人間はすべて金のために動くと、身をもって知っていた。だが、資金援助と引き換えに結婚した取引先の娘、塩見夏子はあまりにも美しく、醜い自分を愛している筈がないと、疑心暗鬼になっていく。ある日、夏子は家を出て、学生時代の登山仲間の南条と暮らし始めた。偽名を使い、南条をガイドに雇った良夫は、夏子のいる山小屋を目指すのだが、良夫が南条を殺そうとした瞬間、知らせ石が転がり、岩崩れが起きる。 エピソード「暗い傾斜」. 田舎の映画スタジオで暮らしながら、台本を書いている小畑のもとに、初めて顔を見る娘の恵子が訪れた。彼女は、自分が現在の父親と母親の幸江から生まれるはずのない血液型である事を知って非行に走り、女子少年院で自殺未遂を起こしたのだ。恵子の強い要望で身元引受人となった小畑だが、捨て鉢な態度を取る恵子を、一組の男女の愛から生まれた事を誇れないのは人間のクズだと、殴ってしまう。 エピソード「遠い抱擁」. 刑事の 片田良夫 は張り込み中に「ハハキトク」の知らせを受けたが、犯人逮捕まで現場を離れず、母親に思いを巡らせる。女手一つで彼を育ててくれた片田の母は、いつも明るかったが、たった一度だけ悲しい顔を見せた事がある。それは、仕事仲間から手に入れた東京オリンピックの開会式のチケットが、ダフ屋による偽のチケットであると、入場を断られた時の事だった。 エピソード「あの日川を渡って」. 自分の助教授昇進を決議する教授会の結果を待っている大学講師の大山は、女性講師の水野が有利だという途中経過を、奥田教授から聞かされる。大学に留まる事がいかに大変かを見てきた大山は、奥田教授と男女の関係を結んでいた。駐車場の車を移動してほしいとの連絡を受けた大山は、不注意から男性に接触。その男性は、転んだ拍子に頭を打って死亡してしまう。男性を自分の車に隠した大山だったが、奥田教授からの呼び出しで、助教授昇格を告げられる。 エピソード「象牙の罠」. 終電近い電車の中にガソリンを撒いて放火する事件が起きる。犯人の手がかりは全くなかった。警察の面目は丸つぶれで、捜査員たちの焦燥は頂点に。そんな中、刑事の 片田良夫 は、この放火事件の唯一の生き残り「マンジュウ爺さん」から犯人を聞き出そうとする。しかし「マンジュウ爺さん」は、その目の前で何が起きようと、何の関心も持たないような廃人同然の人物だった。犯人に関する有用な証言は得られなかったが、片田は、彼が「マンジュウ爺さん」と呼ばれるようになったある重要な事実を摑み、放火事件の真相に迫る。 エピソード「消えた国」. はじめは酒浸りのはじめの父に働かされ、学校に行かせてもらえなかった。そんなはじめの父を説得しようと、家を訪れた小学校教師の佐藤純子は、はじめの父に乱暴されそうになる。既に父親の暴力で朦朧としていたはじめは、斧で頭を割られて死んでいる父親の死体を見つけ、自分がやったと錯覚する。その夜、伊勢湾台風が到来し、はじめの父は家もろとも流される。時が過ぎ、純子の庇護のもと、医者となったはじめは自分が育った村に診療に訪れた。そんな中、工事中に白骨死体が発見され、検屍したはじめは偽りの報告をする。それを知った純子は、はじめの前で、いい加減に私を許してほしいと泣くのだった。 エピソード「流された記憶 前編・後編 」. 新米の刑務官、田村は、収容者の村上優子にからかわれ、衝突を繰り返していた。そんな優子の服役態度は、出所間近ながら悪化していた。ある日、優子は田村を名指しした願箋 相談申込書 を提出。夫と子供が許してくれるなら、出所する3日前の夜11時に、紙ヒコーキを投げ入れてほしい、と手紙を書いたという優子の話が、田村の頭から離れなかった。 エピソード「白い返事 メッセージ 」. 営業成績がトップの会社員、谷村健一は、妻が出産する1週間前に休暇を取り、一人旅に出た。父親の谷村健造の骨を引き取りに来てほしいという絵葉書を、健一は10年前に受け取っていた。だらしのない父親を嫌悪していた健一は、差出人が女性だという事もあり、あえて引き取りに行かなかったのだ。絵葉書の住所を訪ねた健一は、渡辺富子の娘、恵子から、富子が健造を殺してしまったという衝撃の事実を知らされる。 エピソード「海のある風景」. 能の安西流宗家、安西泰雄から、内弟子の吉岡洋子を殺害した犯人が弟子の中にいると、私立探偵の松本源助は犯人探しを依頼される。泰雄から参考にと渡された能の「定家」という物語からヒントを得た源助は、洋子の恋人で、現在行方不明の川島次郎の捜索願を警察に依頼する、と泰雄に告げる。さらに源助は、生きながらに枯れた人間などいないと、泰雄に詰め寄るのだった。 エピソード「老木の舞」. ブランドバッグ欲しさに、大学生最後の春休みに託児所でアルバイトする事にした友子は、ある日、自分が帰ったあとの託児所で、熱があった2歳の良夫が亡くなった事を知る。彼の死に相当なショックを受けた友子は、当初は無関係を装ってはいたが、やがて、自分なりの責任の取り方を模索し、良夫の母親でホステスの石川君子に会いに出かける。 エピソード「春の惑い」. 新宿駅付近の連れ込みホテルでコールガールの新井千恵が絞殺死体となり発見された。北海道出身の彼女は、故郷に帰りたくても帰れない事情があった。刑事の 片田良夫 と岡村は犯人を追うが、ほどなく山崎浩が自首して来た。彼も北海道で姉弟二人で耐え忍んで生きてきた人物だった。上京した浩は、苦しい生活の中、不幸な行き違いが原因で事件を起こしてしまったのだ。だが、そんな浩を待ち受けていたのは、皮肉な運命のいたずらだった。 エピソード「片隅」. 覚醒剤に溺れた過去を持つ岩波由紀子は、理解のある夫の岩波隆夫と結婚し、自然豊かな郊外に越して来た。ある日、由紀子は牛乳配達の男性と顔を近づけて話しているところを、噂好きの巡査の妻、田所房子に見られてしまう。漠然とした不安から、房子と距離を縮める由紀子だったが、彼女の誘いを断ればひどい状況に陥るとの恐怖に苛まれる。そんな中、房子に誘われたジョギングで、妄想が加速した由紀子は、房子を川に突き落としてしまう。 エピソード「腐葉の森」. 見合い結婚が決まった岡村美智子は、愛していた既婚男性への未練を断ち切れず、苦しんでいた。そんな時、父親で刑事の岡村一平から旅行に誘われる。30年前、張り込み中だった父親は、道ならぬ恋に苦しみ、その恋は悲痛な形で終わりを告げる。旅先の旅館の女将から、その話を聞いた美智子は、父親の心中を察するのだった。 エピソード「埋火」. 新聞社で社会部記者のエースだった前田は、田舎の通信部に配属になる。やる気をなくした前田だったが、火災で高齢の夫婦が亡くなるという事件が起こり、両親を介護していた28歳の女性にスクープの匂いを嗅ぎつける。面会謝絶の彼女から強引に自白を引き出し、記事にした前田だったが、女性は自殺。周囲から責められる中、前田の妻が産気づき、彼が病院に駆けつけると、意外な人達が彼を待っていた。 エピソード「左遷」. 出所を控えた受刑者の大塚まゆみは、医務室の落合駿介からスイミングのコーチの仕事を紹介される。かつてまゆみは水泳選手として、モスクワオリンピックで期待を一身に集めていたが、その重圧から逃れようとして妊娠。だが、コーチと恋人からいいくるめられ、まゆみは堕胎する。まゆみのタイムは程なく回復したが、そんな中、日本のモスクワオリンピック不参加が決まった。しかも、まゆみを待つと言っていた恋人の噓が発覚し、彼を刺したまゆみは刑務所に入ったのだった。 エピソード「さかな」. 人々から忘れられたような駅で、悲し気な女性は4日ものあいだ誰かを待っていた。その女性から、昨日で運行が休止した「高原三号」に乗りたいと言われた順二は、彼女を待合室に泊まらせる。のちに順二は彼女が横領犯だと知るが、警察に対し、女性が昨日「高原三号」に乗ったと咄嗟に噓をつく。順二から事情を聞いた順二の姉、理恵は男にだまされた女性に同情し、「高原三号」を本当に走らせてあげたらいいと提案する。 エピソード「夏の跡」. S県で「つくわ村病」が再び発生した。町の診療所の医者、佐田は、東都医大の助手だった頃、独自に「つくわ村病」の調査をしていたが、築岡教授の方針にそぐわず、大学を追われる。それからも佐田は、つくわ村に移り住んで研究を続けたが、役人に医事法規違反だと研究を阻まれる。以降、彼は職場を転々とし、今の診療所に落ち着いたのだ。ある日、佐田のもとを、再発した「つくわ村病」の拡大防止に協力してほしいと築岡が訪れる。築岡は佐田に、恥を忍んで、10年前に発生した「つくわ村病」は、築岡が東南アジアから取り寄せたサルが原因だったと打ち明ける。 エピソード「遠い唸り」. サナエ・マルホーランドは、35年振りに日本の地を踏んだ。サナエの相手をするよう父親に頼まれた栗原清美は、サナエについてよい事は聞かされておらず、そっけない態度を取る。清美の友人達も交えての食事の席で、サナエは15歳で子連れの娼婦になり、米兵と結婚してアメリカに行かざるを得なかった当時の状況を語るのだった。 エピソード「八月の空」. 台風の上陸と共に女子大学生が殺されるという連続殺人事件が発生した。捜査一課の刑事、 片田良夫 は、雑誌記者の久美との会話から、犯人はマスコミによる犯行記事が、自分の社会的評価だと錯覚しているのではないかと疑う。そして、ある雑誌で特集されている大学と、その後に殺された被害者の大学がすべて一致している事に気づく。これにより事件は早期解決するが、犯人の犯行動機は、あまりにも身勝手で稚拙なものだった。 エピソード「動機」. 悪徳金融業を営む冴木治美には、10年前に亡くなった夫の冴木とのあいだに順一という子供がいた。治美は16歳の時、父親の借金の肩代わりに冴木に売られて来たのだ。治美は鬼のような冴木を憎んでおり、発作をおこした冴木に薬を渡さなかった事から、冴木は死亡し、その後、治美は順一を施設に預けたのだ。ある日、闇の世界と通じている相沢という男に、治美はその過去を知られ、順一を誘拐される。 エピソード「掌の影」. 新幹線が開通したある北国で、北上県会銀行の行員が心中するという事件が起きた。男性は議員に対する収賄容疑のあった大村支店長であり、女性の戸田信子の首には吉川線 首を絞められた時ヒモをとろうとして、自分の首に手の爪で作った細い傷跡 があった。口封じで殺されたと睨んだ森脇透検事は捜査に乗り出す。検視をやり直し、男女が別々に死んでいたと判明するや否や、透は命を狙われる。その後、透は収賄の容疑で北上銀行の幹部全員を逮捕する。捜査は行き詰まりを見せるが、透は自分を轢き殺そうとした殺人未遂の容疑で、県会議員の太川源治を任意同行する。源治は透の親代わりとなって彼を育ててくれた人物だった。源治は増収賄の事実を自白後、透に裁いてほしかったとの遺書を残し、自殺する。 エピソード「腐敗 前編・後編 」. ある晩、タクシー運転手は一人の男性を乗せるが、追いかけて来た若い女性を振り切って発車した。その男は戸川啓一という一流商社「四谷商事」の専務で、タクシー運転手にとって因縁の相手でもあった。彼が「四谷商事」に入社した研修期間中に、戸川は老人を車で轢き殺し、彼に身代りを引き受けさせたのだ。翌日、愛人を殺害した容疑が戸川にかかり、タクシー運転手だけが戸川の無実を証明できる存在となる。過去の事件で自分を裏切った親友の安田に呼び出されたタクシー運転手は、苦い再会の時を過ごす。 エピソード「空白の走行」. 当時大学生だった弓子はフリーカメラマンの若林と組み、ビニ本のモデルをしていた。彼女は幼い頃から貧乏だったので、きらびやかな夢を持っていた。山岳写真が専門の若林は、いっしょにこの世界から足を洗って結婚しようと、弓子にプロポーズする。そんな矢先、若林は撮影中に、ヤクザに襲われた弓子を助け、傷害罪で捕まってしまう。若林に別れを告げた弓子だったが、3年経った今も、言葉とは裏腹に彼を待っていたのだ。 エピソード「砂時計」. 新宿歌舞伎町の水溜りで溺死した女性は、その界隈では「添い寝のノブちゃん」と呼ばれていた。だが彼女が掛けていた生命保険にはなぜか「小山あけみ」の名前が使用されており、私立探偵の乾真人は、弁護士の神崎智子とノブの生まれ故郷、琵琶湖へ向かう。そこでノブには戸籍がなかった事が判明するが、保険会社は本物の「小山あけみ」が夫と義理の息子に殺害されたとして、支払いを逃れられたと高笑い。契約時の生存調査がいい加減だったと憤った真人は、ノブを思い、街をさ迷う。泥酔した真人は水溜りに顔を突っ込み、その時はじめて、ノブの気持を理解するのだった。 エピソード「顔のない群れ 前編・後編 」. 妻のかなえが家を出て行くという日、会社員の吉沢の乗った電車が踏切事故に遭遇。自分の将来がかかっている会議を控えた吉沢は、必死で会社に向かおうとするが、そんな中、電話で上司に激しく叱責され、逆切れしてしまう。空しい生存競争に取り憑かれていた事に気づいた吉沢は、踏切事故で死んだ子供に花を供え、自分勝手な生き様を振り返るのだった。 エピソード「踏切り」. 町長選に立候補した大村順一は、この町の人間への復讐心を秘めていた。ぐったりしている新谷の伯父を過酷な選挙運動に追い立てるのも、昔、この町の新参者だった両親が、当時の選挙戦で酷い仕打ちを受けたからだった。病弱だった順一の父親は、新谷の伯父に選挙運動に無理やり参加させられた事が原因で死亡。さらに母親は選挙責任者にされ、選挙違反の罪を被せられたのだ。しかし新谷の伯父が危篤状態となり、順一の正気を疑った順一の妻は、ある決心をする。 エピソード「熱い砂」. 友禅染の図案師として将来を嘱望されていた加藤修は、高校生だった佐知子と恋に落ちた。ある日、ヤクザ風の男に佐知子が襲われ、修はその男を殺害してしまう。だが、金子というヤクザに助けられた事から、やがて二人の運命は狂い始める。東京でヤクザになってしまった修は、佐知子を愛するが故、彼女を突き放す。そんな中、下っ端ヤクザの責任を金子に取らされ、修は自首する。金子が若い女性に銃で撃たれて死亡したと刑事から聞いた修は、逃亡し、あだし野に向かう。 エピソード「あだしの 前編・後編 」. 家出して来た人妻を自分の部屋に滞在させているトラック運転手の黒は、お節介が止まらず、相棒の健太に注意される毎日を送っていた。今度は、ドライブインを作るという老夫婦が気になって、黒は声を掛ける。その後、警察にやっかいになった老夫婦を、黒は部屋に泊める事になる。老夫婦の夫は教師だったが、夢を持たない子供の多さに愕然とし、妻の夢だったドライブインを建てる事を思いついたのだ。長距離の仕事で家を空けた黒達は、帰りの運転中、老夫婦と人妻が大きな木を倒そうとしている姿を目撃する。 エピソード「挽歌」. 課長の石原は、派閥争いの余波を受け、課の縮小を命じられる。子会社へ出向させる候補となった小山は、家庭の事情でしばらく欠勤。その日から、石原は帽子をかぶってサングラスをかけた怪しい男につけまわされる。小山がその男の正体ではないかと疑う石原だったが、小山も参加した課の飲み会で、例の男が店に入って来た。男を追いかけた西田は、その正体が派閥争いに敗れた西田本部長だった事に愕然とする。 エピソード「真昼の漂流」. 何かに追われるように仕事をこなす俳優の緑川道夫は、精神的に余裕がなくなり、旧知の仲であるマネージャーの森山にも当たり散らしていた。森山にせっつかれ、道夫は夜遅くに初産の妻が入院する病院を訪れる。だが、赤ん坊は一声泣いて死んだのだった。帰ろうとした道夫は、その時、赤ん坊の泣き声を耳にする。それを機に、道夫は一瞬でも生きていた自分の子を思い、蝉の様に生き急ぐ必要はないと気づくのだった。 エピソード「冬の蝉」. 夏木麗子は父親の葬儀に顔を出すため、11年振りに実家に戻った。学生運動に身を投じていた麗子は、恋人の俊夫が麗子の母に追い詰められ、自殺した事を決して許してはいなかった。そんな麗子に、麗子の母は、麗子の父親が結婚前に聖橋から身を投げ、心中事件を起こしていた過去を告白する。さらに夏木家の女は、優秀な男を外から迎え入れて生き延びてきたと語るのだった。 エピソード「聖橋」. 新宿ゴールデン街に事務所を持つ弁護士の鶴橋は、訴訟社会、アメリカの現状に疑問を感じ、助教授の座を捨てた変わり種だった。そんな鶴橋は恩師の大川教授から紹介された仕事をフイにしてしまい、娘の京子との結婚を禁じられる。ある日、喫茶店の店員、みどりが鶴橋に、交通事故で亡くなった恋人の両親に子供を奪われたと泣きつく。まじめに働き、25時に幸福になろうと話していた夫婦の在り方に共感した鶴橋は、みどりと共に子供を取り返しにいくのだった。 エピソード「初雪25時」. 西北大学に通う宮田みち子は、大学の中で愛人バンクのような組織を作り、荒稼ぎしていた。みち子の母は日陰者で、そんな母親を見て育ったみち子は、世の中を憎む守銭奴になったのだ。そんな中、みち子は大学教授の鈴木章一に特別な感情を持っていた。入院していた母親を亡くし、独りぼっちになったみち子は、寂しさから章一の家に潜入、帰宅した章一に通報されてしまう。みち子は刑事から、章一の娘、鈴木恵美は、みち子の愛人バンクに登録させられ、自殺に至った事実を聞かされる。 エピソード「面影花」. 刑事の夫がひき逃げされ、妻の細川ゆかりは、犯人と思しき実業家の伊集院とその愛人の有田可奈子に近づくべく、彼らの行きつけのクラブのホステスとして働き始める。細川を愛してさえいなかったゆかりだが、それ故に彼の仇だけは取りたいと誓う。やがて、伊集院の愛人になったゆかりは、可奈子を倉庫に監禁。だが、可奈子はゆかりにシンパシーを感じ、自身の過去を赤裸々に告白。二人のあいだに友情が芽生える。その後、可奈子の証言により、伊集院は逮捕される。ゆかりは可奈子の罪を案じながら、彼女の息子、幹男がいる施設へと向かう。 エピソード「蜃気楼 前編・後編 」. ルポライターの富島周一は、幼い頃、父親代わりとなって自分を育ててくれた富島優次が放った銃声の悪夢に悩まされていた。優次は5年前、自ら命を断っており、その死に様が異様だった事からも、真実を追求するため、優次の故郷、北海道に向かう。優次の好きだった女性の戸倉雪江は、当時農家を直撃した冷害で身売りされており、数年後、警察官と子連れの売春婦として再会したという事が判明。写真に残された雪江の顔は、周一にそっくりだった。 エピソード「銃声」.
松沢 良子 エピソード「ガラスの靴ははかない」に登場する。殺人罪で服役していた女性。出所時は30代。左目元にホクロがある。スナックで働いていた時、客として来ていた木村実と同棲するが、木村が態度を一変させた事から殺害に至った。初めて自分が好きになった男に裏切られた愛憎から、当初は生んだ子供も殺そうとしていたが、長い獄中生活で心境が変化する。. 美子 エピソード「一年」に登場する。東京のハンバーガーショップで働いている女性。年に1度、東京での生活を友人に報告するために帰郷している。しかし他人の華やかな生活を自分の事のように錯覚するのに慣れてしまい、友人には芸能人と遊びに行っているなどの噓をついている。ディスコで働く黒服の昭と付き合っている。. 安井は息子の安井昭の結婚式に、昔、安井家でお手伝いをしていた中村サダを招待した。サダは松吉という男性が好きで、幼かった安井は、サダと松吉にもらったおもちゃの兵隊を大事にしていた。だが、サダは別の男性と結婚させられ、安井家を去ったのだ。その後サダの結婚相手は戦死し、それからサダは独り身を通し、5年前に他界していたのだ。 エピソード「距離のない行進」. そうだね 1. 鈴木 恵美 エピソード「面影花」に登場する。鈴木章一の娘。西北大学の学生だったが、昨年自殺した。宮田みち子から愛人バンクに登録させられ、誰の子かわからない子供を妊娠してしまい、パニック状態になって手首を切った。.
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春江さん夫妻の例は、「社会的責任をそれぞれが全うしたうえでの、娯楽としての浮気」とも言えます。「妻容認の浮気」に対し、外部がとやかく言う筋合いは 私も28歳の時、先輩の紹介で伴侶を得ました。結婚生活は、充実していましたが、ふと我に返るとあなたのことが思い出されて、とても切なくなりました。 毎年 Please note that the park tour was filmed at various times between 20and lodges may have been upgraded during this time新聞社で社会部記者のエースだった前田は、田舎の通信部に配属になる。やる気をなくした前田だったが、火災で高齢の夫婦が亡くなるという事件が起こり、両親を介護していた28歳の女性にスクープの匂いを嗅ぎつける。面会謝絶の彼女から強引に自白を引き出し、記事にした前田だったが、女性は自殺。周囲から責められる中、前田の妻が産気づき、彼が病院に駆けつけると、意外な人達が彼を待っていた。 エピソード「左遷」. 明の母 エピソード「傷」に登場する。野口明の母親。クラブを営む女性。水商売をしている自分に批判的な態度をとった10歳の明を、若気の至りでおもちゃ箱にぶつけてしまい、明の顔に傷をつけてしまう。明を中学卒業と同時にジムの会長に預けて以降は、毎日電話を欠かさず掛けるなど、いつも明の事を案じていた。. 鈴木 平吉 すずき へいきち エピソード「黒の牧歌」に登場する。殺人罪で懲役10年の刑を受けた男性。年齢は39歳。刑務所に長く留まる事を目的にしており、本気ではない脱走を繰り返している。間違って生まれた郭の子で、生まれた時から人間扱いしてもらえない日々を過ごして来た。30歳の時に長沼文子と出会い、3日間だけの結婚生活を送る。気持ちが通じ合った文子を殺したのが自分でなければ切なすぎると、時効成立まで刑務所にいる事を自分に課している。語尾に「でショウ」と付ける独特の話し方をする。. 典夫の娘 エピソード「昼に近い午後」に登場する。典夫の娘。母親は生まれてすぐいなくなった。小学校に入ったばかり頃に2年間いっしょに暮らした和子を慕っていた。典夫が精神を病んだ和子に殺害され、今は養護院に入っているが、幼いながらも精神病院を退院した和子を案じている。. 一流会社「トヨサン自動車」の次長を務める男性は、百貨店で、10年前に不倫関係にあった部下の直枝を見かける。彼女は使用人を従える程の、大金持ちの夫人におさまっていた。大食堂に入った直枝のあとをつけた次長は、直枝の後ろの席に座る。すると、直枝は夫が「トヨサン自動車」の大株主だという話を、次長に聞かせるかのように、使用人に向けて口にするのだった。 エピソード「隙間」. 山口 エピソード「朽ちかけた斜塔」に登場する。久美の同僚の雑誌記者の男性。ジャーナリストとして、民主国家の下僕 しもべ としての誇りを持って仕事をしている。久美の死因究明も含め、彼女の最後の仕事を引き継いだ。. 今井 凉子 エピソード「初恋」に登場する。平凡な家庭の主婦。年齢は45歳。子供は中学生と小学生の男の子が二人。サラリーマンの夫との仲は良好。父親の会社が倒産し、中学2年生の夏休みに夜逃げ同然で田舎に引き上げ、同じ中学だった角田明の前から姿を消した。. 詩人 エピソード「堕ちる」に登場する。タクシー運転手をしている男性。生まれてからずっと不幸続きであった事から、石川啄木に傾倒している。ホステスの節子と同棲していたが、捨てられそうになり、彼女を刺してしまう。精神を病んでいるようで、啄木が故郷を離れて漂泊の旅に出た北海道で、悲しい詩を残すのが自分の使命だと思い込み、誘拐した子供と共に北海道へ向かう。. 梨子 エピソード「土曜日の花火」に登場する。出版関係で働く若い女性。父親が事業に失敗し、豊かな家庭で育った母親が精神的におかしくなった事で、結婚に対する不安を持つ。恋人の岡部を愛してはいるが、豊かな時代に貧しい家庭で子供を育てたくない思いが強く、結婚には後ろ向き。. 黒田 エピソード「雪の革命」に登場する。眉毛が太い刑事の男性。森脇透の捜査に突き合わされ、デートもロクにできずにいつも文句を言いつつも、仕事には真剣に向き合うまじめさを持つ。. 知佳の父 エピソード「手帳」に登場する。知佳の父親。「女房に逃げられちゃったもんで、ハハハ」というのが口グセ。世間体を気にしているが、だらしなくいつも生活は不安定。知佳を溺愛しており、知佳からも非常に愛されている。. 満夫 エピソード「血」に登場する。サラリーマンの男性。既婚者で、長男の裕太と娘の父親。親父の息子で、母親を早くに亡くしている。眼鏡をかけ、もっさりした雰囲気を漂わせた人物。裕太から自分は誰の子かと聞かれ、AB型の自分とA型の妻から、O型の裕太が生まれるのはおかしいと気づく。その時に自身も親父の本当の息子でない事を知ってしまう。. 新着プレゼント 紀州南高梅の梅干し「極」と「つぶれ梅」をセットで6人に 生活応援!お好きな電子マネーなどに交換できるデジタルギフト円分を人に 【快適新生活】「【非常食】マジックライス ななこめっつ(9食)」を3人に 【お年玉キャンペーン】「SYNCAマッサージチェア MR ブラック」を1人に 【お年玉キャンペーン】「パナソニック 電動アシスト付き自転車 ビビYX 特別仕様 〔26インチ〕」を2人に. ピザーラ【東京】 ピザを含む4,円以上のご注文1回で¥割引 ピザを含む2,円以上のご注文1回で¥割引. 能の安西流宗家、安西泰雄から、内弟子の吉岡洋子を殺害した犯人が弟子の中にいると、私立探偵の松本源助は犯人探しを依頼される。泰雄から参考にと渡された能の「定家」という物語からヒントを得た源助は、洋子の恋人で、現在行方不明の川島次郎の捜索願を警察に依頼する、と泰雄に告げる。さらに源助は、生きながらに枯れた人間などいないと、泰雄に詰め寄るのだった。 エピソード「老木の舞」. 吉川 トキ エピソード「背中」に登場する。吉川純を含む四人の子供の母親。お人好しで世話好きな性格のため、よく人に利用されてお金を貸していたので、いつも子供達に迷惑をかけていた。家の中にはいつも人が絶えず、まるで町の集会場のようだった。夫がほかの女性の家に入り浸りだったせいで孤独を抱える事となり、多くの他人とのつながりだけを拠り所として生きていた。. 真美の母 エピソード「陽のあたる影」に登場する。真美の母親。夫は真美が10歳の時に死亡。その夫から暴力を振るわれていた。女手ひとつで真美を育て上げた苦労人だが、真美がプレゼントした海外旅行の飛行機事故で命を落とす。のちに夫が存命中、杉田君夫と関係があったと判明する。. 佐々間 美保 エピソード「街」に登場する。佐々間英二の妻。成功した夫との生活に不満を抱えている女性。18年前に芸術家を目指す英二とパリにいたが、その時の英二を一生を共にする価値のある男性だと思っていた。だが、日本の服飾業界で成功した英二は、金勘定ばかりして人生の意味を見失っていると、一人パリに旅立つ決意をする。. 新谷の伯父 エピソード「熱い砂」に登場する。大村順一の伯父の高齢男性。体の弱い順一の父親を選挙責任者にし、過酷な選挙運動に借り出して死亡させた張本人。順一が立候補した選挙時に、炎天下の中、選挙運動を強いられて危篤状態となる。. 山脇 エピソード「置き去り」に登場する。大手商社「伊勢崎商事」で部長にまで昇進した男性。ある日、静岡にある小さな部品工場に出向する事になった。それがきっかけとなり、自分と同じく出向になった同期のライバル、横田と温泉旅行に行くほどなかよくなる。戦後の焼け野原で、大人達に置き去りにされた自分の姿がいつも頭から離れない。. 人妻 エピソード「挽歌」に登場する。黒の家に1か月滞在している人妻の若い女性。子供の頃から結婚相手を決められているような裕福な家に育った。結婚後の生活も人妻にとっては地獄のようで、黒に助けられて生まれ変わった事で、ここに置いてほしいと懇願する。黒に好意を抱いている。. 見合い結婚が決まった岡村美智子は、愛していた既婚男性への未練を断ち切れず、苦しんでいた。そんな時、父親で刑事の岡村一平から旅行に誘われる。30年前、張り込み中だった父親は、道ならぬ恋に苦しみ、その恋は悲痛な形で終わりを告げる。旅先の旅館の女将から、その話を聞いた美智子は、父親の心中を察するのだった。 エピソード「埋火」. 秀美 エピソード「氷の林檎」に登場する。典雄の幼なじみの女性。ずっと典雄の事が好きだったが、娼婦となって札幌で典雄と再会。典雄が自分を脅していたヤクザを殺害したために、さらに精神的に追い込まれて生きる事が辛くなり、クリスマスイブの日、一人で自殺してしまう。. 真美 エピソード「陽のあたる影」に登場する。丸の内の企業で働く女性。10歳の時に父親を亡くし、女手一つで真美の母に育てられた。非常に母親思いだが、自分がプレゼントした旅行の飛行機事故で母親を亡くしてしまう。母親の病歴に人工中絶の文字を発見し、母親と叔父の杉田君夫が秘められた関係だったと知り、母親にも青春があった事に安堵する。. 柴田 エピソード「傘の家」に登場する。妻と息子の雄一と娘と暮らすサラリーマンの男性。「東立電産」で商品のクレーム処理の仕事をしている。小太りで人がよく、事務服を着て仕事をしている事から部下に馬鹿にされ、仕事を押し付けられていた。世の中は金と見た目のよさがすべての基準になっていると、マスコミ関係の仕事をする友人に教えられ、毅然とした態度で部下や雄一に向き合う。. サラリーマンの男 エピソード「万引き」に登場する。サラリーマンだった男性。妻と二人の子供と暮らしていたが、25年目にして電車で女性の胸を触って失職し、家族も家を出て行ってしまう。心のどこかでそういう事をしてみたいという願望があったと自覚しており、親友の菊地の自殺に大きく影響されている。. 落合 駿介 エピソード「さかな」に登場する。女子刑務所の医務室を担当するイケメンの男性医師。受刑者の大塚まゆみにスイミングクラブの指導員の仕事を紹介した。実は自身もオリンピックに出場した陸上選手であり、予選落ちしたが、オリンピックの重圧をよく知っている。. 新興宗教の教祖だった一条きぬを母親に持つ一条豊は、猛女で醜女のきぬをうっとおしく感じており、なぜハンサムな父親の一条が母親を選んだのかを疑問に思っていた。母親が亡くなり、父親から性格も見た目も母親に似ていると言われた豊はショックを受ける。だが、十数年後、亡くなった父親が豊にあてた手紙には、自分がきぬの実子ではなかったと記されていた。 エピソード「猛女」. 米川 次郎 エピソード「小さな鳥」に登場する。米川家の次男。米川才一の弟で、米川三夫の兄。長兄の才一と異なり大雑把な性格で、いつも長兄とケンカしていた。大学を卒業して商社に入り、まるで水を得た魚のように出世していった。その後独立して自分の商社を設立し、家族とヨーロッパに移り住んだ。しかし離婚を経て生活は荒れ果て、会社も倒産する。.